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砂の山を高くする方法と、ダンスを上達させていく方法って、 実はとってもよく似てんるんです。 | ||
「砂の山を高くするためには?!」 |
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砂の山を高くする方法と、ダンスを上達させていく方法って、 実はとってもよく似てんるんです。 はっ、何のこと?! 砂場、、、懐かしい響きです(笑)。 小さい頃、公園でよく遊びました。 砂場、好きでしたね。 私は、特に高い山を作って、その中にトンネルを掘るのが好きでした。 トンネルを掘り進んで、掘り進んで、向こうにつながって、光が見えたときの感覚、、、 「あっ、つながった!」 いいなぁ、、、懐かしいなぁ、、、 (回想終わり)、、、(笑) で、、、その砂場で、山を作るときに、どうやったら、山が高くなると思います?! そう、それが、先程もいいましたが、、、 砂の山を高くする方法と、ダンスが上達させていく方法がとても似てんるんです。 さて、その前に、自分がヘタッピだった頃の話を少し、、、 ダンスを始めた当初は、レッスンを受けまくりました。 それこそ、時間があれば、一日中、朝から晩まで受けてました。 そのおかげで、私はレッスンを受けるに従い、みるみる上達していきました。 私は超ヘタッピだったので、上達する幅も大きかったのかもしれません。 といっても、まだまだヘタッピでしたが、、、 ただ、レッスンでも、それなりに形にはなったし、 自分的にはバッチリ踊れていると、少し『うぬぼれ』始めました、、、下手なのに(笑)。 (・・・あの頃は若かった(笑)) だけど、ある公演の練習のときに、先生にいわれました。 「その踊り方は、違うよ」って。 当時の私には、その一言は『もっと頑張れ!』という意味に聞こえていました。 ・・・ですが、その言葉には、もう少し違う意味があったんです。 そもそもストリートダンス上がりの私は、とてもコンプレックスを持っていました。 何をやるにしても、癖が抜けず、体も固く、姿勢も悪く、、、 「これって、ストリートダンスを受けているから、こうなるんだ、、、」 私は皮肉にも、ある時期から好きだったストリートダンス系のレッスンを辞めました。 ジャズダンスをもっともっと上手くなりたかったんです。 そして、私は自分の過去を否定する形で、自分のダンスを上手くしようと思いました。 そう、、、自分の砂の山を高くしようと思ったんです。 ただ、その砂の山は、ストリートダンスという山ではなく、 まったく別のところに山を作ろうとしてたんです。 それから、ジャズダンスの、、、 というより、自分が思う“ジャズダンス”という砂の山を高くしようと思ってました。 その時は本当に必死でした、、、だからこそ、どんどん上手くなったと思います。 でも、これって怖いことなんです、実は。 そんな狭い視野しかなかった私でしたが、結果的には、その砂の山は高くはなりました。 ただ、それは、とっても先のとがった、細い細い高い山だったんです。 そう、ジャズダンスのなかでも自分が得意に踊れる、自分が好きなジャンルの砂の山だけが 異様に高く、、、かつ細く盛り上がっていたのでした。 それって、どういうことだと思います?! そう、、、私はどんな先生の振り付けでも、同じようにしか踊れなくなっていたのです。 それって、やっぱりヤバイことですね、かなり。 スローを踊っても、速い曲を踊っても、、、 そしてジャズダンスを踊っても、ストリートダンスを踊っても、、、 自分が得意である見せ方のダンスしか踊れなかったんです。 (・・・もちろん、得意と勘違いしていただけなんですけど(汗)) 振付家の振りや雰囲気、、、作品のイメージで踊るのでなく、、、 自分が今まで築き上げてきた、、、高いけれど、細くて、とがった砂の山で踊っていたんです。 そう、、、自分勝手に。 私は、自分が上手く踊れるから、上手く見えるから、、、頑張れるから、、、楽だから、、、 なんていう理由で、その砂の山の上に、あぐらをかいていたんです。 そうです、結果として、私は、、、私が作った、その砂の山を壊せなかったのです。 自分の人格や性格を否定するというのではなかったんです。 ただ、自分が築いてきた(と勝手に思っている)砂の山を壊せなかったんです。 う〜ん、、、若かったな、私(笑)。 だけど、その小さな砂の山では、さらに高い位置にはいけないんですよね。 じゃぁ、どうすれば、その砂の山を高くできるのか? ▼砂の山を高くする方法とは? ・・・で、長い前振りからの、、、問題の答えです!!! ちなみに、その細い、とがった高い山って、どう思います?! そう、、、崩れますよね、簡単に。 っていうか、細すぎたら、ある程度の高さに来たら、それ以上、高くできないですよね。 そうなんです、、、細いままだと、高さに限界があるのです。 ということは、、、 砂の山を高くする方法は、一度できあがった砂の山を壊して、、、 そして、その砂の山を基礎として、また新しく砂の山を高くする!!! ・・・です。 何だか、簡単すぎて、馬鹿にしているような答えに思えるかもしれません。 でも、事実なんですよね。 一度、積み上げた砂の山を崩すんです、壊すんです。 そして、その砂をベースにして、土台をキチンと作り直して、 そして、その上に、また新しいところから砂を持ってきて積むんです。 もちろん、手間のかかる作業です。 せっかく高くなったのに、また壊して、フラットにするんですから。 でも、砂場で、昔そうやって作りませんでしたか、砂の山? そう、私ってば、小さい頃、そういうことを、誰にも教わったことはありませんが、 どうやれば、高くなるかっていうのを知ってましたね。 って、あなたもそうじゃなかったですか?! 結構、山が大きくできたなぁと思っても、隣を見ると、もっと高い山があって、 だから、ベースをしっかり作るために、一旦、山を崩しませんでした? それで、崩した後を平たくして、そこに新しい砂をのせていきませんでしたか? すると、そのうち、砂場いっぱいに、高さもかなり高い大きな砂の山ができたはずです。 ハイ、つながりましたね。 この作業って、ダンスの上達とホントに良く似ていると思いません?! 自分の好きな踊り、得意な踊りは、どんどん上達します。 レッスンを受ければ受けるほど、砂の山は高くなり、ダンスも上達していきます。 あなたも、きっと自分の好きな踊りがあるはずです。 自分の好きなダンスのスタイルがあるはずです。 とすれば、もうすでに、自分の砂の山がすでに高く積みあがっているはずです。 じゃぁ、、、 その自分がこれまで積み上げてきた実績、、、踊りを壊すことってできますか? ・・・なかなかできないですよね。 生徒さんから、こんなことを良く聞きます。 「どうしたら、もっと上手くなるんでしょうか、、、スランプです、、、」 という悩みです。 とてもよく頑張っているダンサー、、、しかも上手なダンサーに多いですね。 なぜ、頑張っていて、さらに上手なダンサーがそうなんでしょうか。 それはこういうことです。 頑張っているせいで、周りの状況を、、、そして自分を見ることができなくなります。 踊りが上手なせいで、どんな踊りもこなしてしまうから、自分の不得意なもの、、、 そして、自分がどのように見えているかもわからなくなってしまう。 もしくは、見えているとしても、その自分の殻をやぶることができなくなってるんです。 ダンスを真剣にがんばって、そして上手になった人ほど、 その自分の殻を破ること、、、その高くなった砂の山を壊すことってできないんです。 それは、自分は踊れる、、、自分は出来る、、、という熱い気持ちが、 新しいことを学ぶチャンスを奪ってしまっているんです。 ですが、その高く積みあがった、でも細い砂の山に上から砂をのせれますか? ダンスも同じです、、、細く高く積み上げてしまった砂の山に、新しい砂ってのりません。 それが、ある種の伸び悩み、、、スランプとなっているんです。 となると、さっきの生徒さんのようにダンスは上手なんですが、 それ以上の踊りの幅が広がらなくなるのです。 だから、新しい振付や、自分の苦手なジャンルに対しても、、、 今、自分が持っているものだけで、、、自分の楽なスタイルで望んでしまいがちになります。 これは、生徒さんにしても、プロのダンスのインストラクターにしても同じです ▼・・・だから壊すんです。 ハイ、、、そうです。 「・・・だから壊すんです。」 自分が築いてきた細く高い砂の山を壊して望んでいくんです。 私は、今でも、そういう気持ちでダンスに取り組んでいます。 作っては壊し、平たくして、、、また積む、、、みたいな。 「えっ〜、、、それって、苦労が無駄の泡じゃない?!」 でも、今まで築いてきた砂の山って、積み上げた努力って、絶対に無駄にはなりません。 だって、細く高い砂の山なら、砂を積んでいくことできないけれど、 平たくなって、しっかり安定した土台なら、さらに砂を積んでいくことできるんですから。 砂を捨てるんじゃないんです、、、壊して、それをベースに積んでいくんです。 いいですか、ココ大事です! 『捨てるんじゃなくて、壊して、それをベースに積んでいくんです。』 そうすると、例えば、砂の山が、前と同じ高さになったとしても違ってくるんです。 そう、厚みが違うんです、、、幅が、広さが違うんです、、、安定感が違うんです。 そして、さらに、それはもっともっと高く積んでいけるんです。 砂の量だって、前より、もっともっと増えているはずです。 『壊すことで、さらに、高く多く積める』 ↑ココ大事です。 これは、、、仮に一人の先生に習っていたとしても起こりうることなんです。 実は、、、もったいないなぁと思うダンサーが何人もいます。 残念ながら、私の生徒さんではないので、なかなか話す機会もないのですが、、、 そうなんです、、、同じになってるんです、踊りが。 もちろん、上手です、、、本当に上手だと思います。 いろんな作品、、、いろんな踊りがあるのに、同じようにしか踊れなくなっているんです。 だから、見ていて思うんですよね、、、、うーん、もったいないって。 例えば、テクニックにしても、同じようにしかできないんですよね。 スラッシュといっても、切るスラッシュ、伸びていくスラッシュ、重いスラッシュ、、、 頭の上げ方も、ゆっくりロールアップしたり、はやく腰で起き上がったり、、、 手の出し方も、肘から出すのか、手から出すのか、肩から出すのか、、、 ですが、そのタイミングやリズムにしても、、、自分の踊りやすいものばかりになりがちです。 そう、体の使い方も、自分が得意な一種類しかできなくなってることって多いんです。 それって、ある意味、癖とも言えます。 そして、その癖は、ある意味、自分が高く細く積み上げた砂の山でもあるんです。 あなたにも得意な踊りの振りってあるはずです。 だから、自分の得意な、自分の癖の踊りが出てくると、その癖を壊すことができないんです。 同じようにしか足を上げれないし、、、同じようにしか手を出すことができなくなるんです。 そして、同じようなリズムでしか踊ることができなくなってしまうんです。 すると、どんなダンスでも、どんな作品でも、同じようにしか見えなくなってしまうんです。 これって、非常にもったいないことだと思いませんか? 大切なことって、その先生の、どんな振付に対しても、 同じ踊りしかできなくなっている自分に気づくかどうかなんです。 もちろん、せっかく築いた山を崩すこと、、、自分の殻を壊すことって大変です。 辛いことでもありますし、勇気も必要ですよね。 だけど、もしあなたが、今のレベルに伸び悩んでいるとすれば、、、 それは、砂の山は高いけれど、細く先のとがったものになっているのかもしれません。 先の細い不安定な山では、さらに高く砂を積むことってできないんですよね。 もっともっと幅のある踊りをするために、その砂の山、壊してみませんか? こんな私でも、今だって、どうしても、新しいものが来てしまうと、 ついつい自分のこれまで築いてきた砂の山で踊ってしまいがちになるときがあります。 新しい振付を頂いても、必要以上に、自分というフィルターを通してしまいがちです。 でも、それじゃ、いつまでたっても、私は私を超えることができないと、、、 いろんな振付を踊るときに、自分がこれまでやってきたダンスがまだまだ未熟であり、 そしてまだまだ様々な種類のダンスを踊りこなせていないことを実感するときです。 だからこそ、私も、自分で自分の砂の山をあっさりと壊すようにします。 新しい踊り、新しい振付、、、新しいものを学ぶときは、 これまでの経験を、、、自分の砂の山を壊して、素直に積み上げる努力をします。 初めて受ける先生であれば、初心に戻ったつもりでレッスンを受けます。 そうすることで、もっと高く砂の山が高くなることを実感しています。 一回きりのワークショップにしても、新しい振付家の踊りにしても、 そのダンスを素直に踊っていかないと、砂の山って、積みあがっていきません。 ですが、悲しいことに、砂の山を高く積み上げてしまった人ほど、 素直になれないというジレンマに、よく陥ってしまうのです。 そう、、、これこそが、、、 『細く高く積みあがった砂の山に、上から砂をのせることはできない』 ということです。 もちろん、プロダンサーにしたって、よくあることです。 自分のこれまでの経験や知識、踊り、、、というものが足かせになって、 新しい可能性という芽を摘んでしまうことってあるんです。 新しい振付家の踊りが、入ってこないダンサーって、非常に多いです。 もちろん、踊るには、踊ります、、、覚えるのも覚えます。 だけど、その振付家の振りを踊っているのではなくなってしまうんですよね。 頭では思っていなくても、体がそうなっていることもあります。 頭では、「こういう風に手が出て、足が出て、、、」と思っていても、、、 体では、「自分が今までに踊ってうまく踊れた、、、」という動きをしてしまうんです。 ↑これって、本当に怖いことです。 特に、自分のスタイルというものを変に確立してしまうと、 それ以上の幅というものが逆に出なくなっていってしまうんです。 だからこそ、、、 『壊すことで、さらに、高く多く積める』 そうこうしていると、山って完成することってないんですよね。 だけど、完成することがないからこそ、ドンドン高く積んでいけるんですよね。 そして、砂場には、大きくて、厚みがあって、高くて、しっかりとした山ができて、、、 そして、素敵なダンサーになっていけるんです。 あなたは、いかがですか? あなたは、その砂の山、崩すことができますか? その山をもっともっと高くしたいアナタへ、、、 | ||
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