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   トリノオリンピック、日本選手、がんばっていますね。
   それにしても、あの一瞬の輝き、すごいですよね。





「・・・と1分」


トリノオリンピック、日本選手、がんばっていますね。
さすがに、メダルは取れていませんが、、、

それにしても、あの一瞬の輝き、すごいですよね。

ダンサーが舞台上で見せる輝きに近いものがあるかなぁ、、、なんて。





こんな話をご存知ですか?




・・・海外のある有名な舞踏家の話です。


彼は、世界的にも有名で、名が知られていました、その年齢は50歳。

確かに高齢でしたが、その踊りは誰もが認めるほどの素晴らしさ、、、
その踊りの深さは、若い人には出すことのできない洗練されたものがありました。


そこで、ある舞踏団の芸術監督が、こう言いました。

「私、先生の踊りが大好きで、、、

 是非、今度、我々の舞台で踊っていただけないでしょうか?」



舞踏家は約束どおり、その舞踏団の舞台に立ち、踊りました。

あっという間の時間でした。ホンの1分ほどの踊りだったんでした。
ですが、その踊りは素晴らしいものでした。

見に来ていた観客、そして舞台袖から見ていた団員たちも目を見張るものでした。


そして、芸術監督はこう言いました。

「先生、素晴らしい踊りでした! ありがとうございました!
 是非、お礼をさせてください!」



そこで、その舞踏家はニッコリと微笑んで、、、こう答えました。


「・・・じゃぁ、、、10,000ドル。」(約120万円)





そばにいた新米の団員が驚いて、こう聞き返しました。

「たった1分で、、、10,000ドルですか?!」



すると、その舞踏家は、笑顔でこう答えました。

「たった1分じゃないよ、、、









 50年と1分だよ、、、」










・・・すごい話と思いませんか?



確かに、たった1分の踊りだったんです。

だけど、そのダンスを踊れるようになるために、50年という歳月が必要だったんですよね。
その期間があったからこそ、踊りに深みと素晴らしさを出すことができたんですよね。




・・・私も昔、思ってました。


例えば、トップのバレエのダンサーなんかは一度、舞台に立って、
女性をリフトして、自らも少し踊れるだけで、とてつもないギャラをもらっていて、、、

「いいなぁ、、、ちょっとリフトして、踊っただけなのに、、、」

なんてことを思っていました。

私はというと、当時、下手だった頃は同じバレエの舞台で、
通行人や使用人などのエキストラをやって、その10分の1以下のギャラでしたし。


だけど、それって間違ってたんですよ。

そのダンサーが、そこまでのレベルに到達するまでにどれだけの時間と労力を
バレエに費やしてきたか、、、私とは比べ物にはならないですよね。

それだけの経験を積んできてるんですよね。

当時、その差が10倍かといえば、もっとでしょうね、、、きっと。
ある意味、私の方がギャラをもらいすぎていたのかもしれません。

・・・うぅ、、、私って罰当たりですね。





「たった1分走っただけで、金メダルっていいなぁ、、、」


「ちょっと持ち上げただけで、あんなにもらえていいなぁ、、、」



私たちって、ついつい、その瞬間、瞬間に目を向けてしまって、
そこまでの過程や道のりなんかについては、気がつかないことってあるんですよね。


オリンピックって、4年に一度の輝き。

これまでの経験、、、苦労がたった一瞬で評価されてしまうことでもあります。


ダンスの舞台だってそうです。

日頃の地道なレッスン、、、苦労、、、汗を積み重ねていって、
そして、本番、、、

お客様の前で、最高の踊りを披露して、、、最高に輝く、、、






その瞬間、瞬間の輝きは、本当に素晴らしいものですよね。

それまでの長い長い経験があるからこそ、その一瞬に輝けるんですよね、きっと。






あなたは、その一瞬の輝きをちゃんと見つめていますか?


その輝きの本当の意味を理解していますか?







今、この瞬間を、あなたと共有できたことをうれしく思います、、、JAZZ-Oでした!







  



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